外科
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外科の特徴と特色
当院外科は岡山大学の関連病院で、消化器外科を中心に呼吸器外科・乳腺外科等、幅広く行なっており、心臓血管外科ともお互い協力しながら診療・手術にあたっています。
学会認定施設としては、日本外科学会専門医制度修練施設 、日本消化器外科学会専門医修練施設、日本乳癌学会関連施設、日本呼吸器外科専門医制度関連施設、日本胸部外科学会指定関連施設に指定されており、年間の手術件数は約1000件で、その内20%の約200件が緊急手術となっています。
スタッフは総勢13名で、外来・手術・救急対応等の診療にあたっています。手術の対象は、食道癌・胃癌・大腸癌・肝癌・膵癌・肺癌・乳癌などの悪性腫瘍が主体で、岡山大学とも協力し、より低侵襲な内視鏡手術の割合を増やすべく研鑚を積んでいます。
また、各種の緊急手術が多いことも特徴で、新病院移転後11年間の緊急手術2027例の検討では急性虫垂炎の845例を筆頭に、消化管穿孔412例(内、大腸穿孔131例)、イレウス193例、ヘルニア嵌頓144例、外傷136例など多岐にわたっています。特に大腸穿孔は予後不良なため、救命センターのスタッフと連携を深め、エンドトキシン吸着療法や集中治療による全身管理を積極的に行い良好な成績を収めています。
主な治療対象と診療内容
消化管外科
「胃」
胃癌や胃GISTといった悪性疾患と、胃十二指腸潰瘍穿孔などの良性疾患の治療を行います。胃内視鏡検査、CT検査、消化管造影検査などの術前検査で、胃癌の進行度(病期)を的確に判断し、基本的には胃癌診療ガイドラインに基づいて治療方針を決定しています。胃癌治療も手術術式(噴門側胃切除術、幽門側胃切除術、胃全摘術)、到達法(内視鏡切除、腹腔鏡手術、開腹手術)、抗癌剤治療など多岐に渡りますが、患者さんの個々の状態に応じた最適な治療を心がけています。早期胃癌の一部では内視鏡切除が可能な場合がありますので、消化器内科と連携して治療方針を決定します。また手術が必要な患者さんに対しては積極的に腹腔鏡手術を取り入れ、身体への負担を軽減するようにしてます。平成27年では年間75例中、45例を腹腔鏡下で行っています。切除不能・再発胃癌に対しては、科学的根拠に基づいた適切な化学療法を行います。
「大腸」
大腸癌手術でも手術後の患者さんのQOLを考え、“身体にやさしい”低侵襲手術として、高度進行癌を除いた早期癌を中心に腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。平成27年には直腸癌も含めた大腸癌手術は全体で121例、その中で腹腔鏡手術は35例行なっています。より進行した大腸癌に対しては化学療法センターや放射線科と連携し、手術・化学療法・放射線治療を含めた集学的治療を行っています。また腹腔鏡手術は胆石症は言うに及ばず、鼠径ヘルニアや急性虫垂炎、胃十二指腸潰瘍穿孔など良性疾患や緊急手術症例でも適応があれば積極的に導入しています。
肝胆膵外科
胆石症を中心とする良性疾患と、肝臓癌、膵臓癌、胆管癌等の悪性疾患を扱っています。胆石症の手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術を中心としていますが、激しい急性胆嚢炎を呈する症例も多く、開腹術を適宜選択しながら診療にあたっています。総胆管結石を合併している症例では、内科と協力し内視鏡的結石除去と腹腔鏡手術を組み合わせることにより低侵襲な手術を心がけています。
肝臓癌については、肝臓内科と協力しながらラジオ波焼灼術や血管カテーテル塞栓術等と組み合わせながら、肝予備能に合わせて可能な症例は肝切除術を行なっています。
胆管癌や膵臓癌は手術侵襲も大きく治療が困難な症例も多いですが、大学の肝胆膵外科とも協力しながら手術・化学療法を含めた集学的治療を行い、成績の向上に努めています。
呼吸器外科
呼吸器外科の対象疾患は、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍などが主となります。高齢者の手術も多く、近年肺癌の手術を受けられた患者さんの20%以上は80歳以上の高齢者でした。低侵襲な手術を心がけており、病気の進行度や患者さんの全身状態に合わせ積極的に内視鏡手術を応用しています。気胸はほぼ全例、肺癌も7-8割は胸腔鏡手術で行っており、最近では縦隔腫瘍の鏡視下手術も増加しています。また、胸部外傷等の救急疾患にも対応し、救命に努めています。
乳腺外科
乳腺外科は、乳癌を中心に各種乳腺疾患を扱っており、乳癌検診に始まりマンモグラフィー、エコー検査、MRI検査、針生検、マンモトーム等を駆使して診断にあたっています。乳癌の手術症例は平成27年には年間59例で、内分泌療法や化学療法、放射線療法等を組み合わせた集学的治療を行っています。乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検にも積極的に取り組んでいます。
医師紹介
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